介護

夏に高齢者が寒がる理由

こんにちは、訪問マッサージ鶴亀堂治療院です(^^♪

30℃を超える日が増え、夏が近づいているのを感じます。
今年の夏もとても暑くなりそうな予感がしますね。
しかし、夏場暑いのにご高齢の方がやたら寒がっているなんてことはありませんか?
そのためクーラーを嫌がり付けずに過ごしてしまったり、服を着込んでしまうので、室内でも熱中症にならないか心配になります。

ではなぜ、ご高齢の方はこのようなことがおきるのでしょうか。

<理由>

・体温調節機能の低下
人間の体温は常に36~37℃ぐらいに調節される仕組みになっていますが、加齢によりすべての臓器の機能が徐々に低下しているため、夏は暑さを感じにくく、冬は寒さに気づかないということが起こってしまいます。
更に運動不足になることで、汗腺の機能も低下し、発汗による体温調節もしにくくなってしまいます。

・筋肉の減少
昔は暑がりだったのに、加齢とともに寒がりになってしまったという方も多いと思います。
筋肉には、体内に熱を生み出す働きがあります。しかし加齢などにより、筋肉量が減少すると、寒さを感じても体温を上げにくくなるため、このような変化があると考えられます。

・食事量の低下
食事量が減り、摂取するカロリーが少なくなると、体内の熱を生み出しにくくなります。
また、食欲が低下することで低栄養になってしまうのも寒くなる原因につながります。

・病気
下肢静脈瘤により、血液が下肢に滞るため、足のだるさやむくみ、冷えなどの症状が現れます。すると夏でも血流が悪くなり、寒がることがあります。
また認知症の症状である
記憶障害
見当識障害・判断力の低下
自律神経の働きの低下
精神的不安
などが原因となり寒がることがあります。

<対策>

では熱中症にならないためには、どのような工夫をしたらいいかみていきましょう。

●気温・湿度を見て確認
見やすい場所に温度計と湿度計を置き、こまめにチェックしましょう。
ご高齢の方の体感に頼るのではなく、視覚で確認することによって、ご本人も温度の高さを理解してくれやすくなります。
そして気温や湿度に応じて、冷房器具の設定温度を変えることが大切です。

●こまめに水分補給
暑い時期には2時間おきに水分をとるなど、時間を決めておくといいでしょう。
汗をかいている場合は、水分だけではなく塩分も補給する必要があります。薄めたスポーツドリンクや飲み物に塩を少し溶かしたりして対策しましょう。

●栄養・運動・睡眠
・バランスを意識した食事を心がける
・適度な運動で汗を流し、自律神経を活発にさせる
・就寝時間の1時間前に10分程度湯船に浸かるなどで良質な睡眠をとり、疲労回復させる
規則正しい生活で元気な身体を作りましょう。

●体温調節機能を高める
普段から運動習慣があり体力を保てているご高齢の方は、体温調節機能の低下スピードが緩やかになるというデータがあるそうです。
以下をポイントに体力つくりを心がけましょう。
・1日1回15分以上行う
・汗をかく程度の運動をする
→早歩きウォーキングなど
・無理のない運動から始める
・運動の前後は必ずコップ1杯の水分補給をする
軽く汗をかく程度の運動を毎日定期的行うこと
が大切です。
運動時は汗や血流が増えるので前後の水分補給も必須です。
普段あまり運動をしない人やケガや持病がある人は、かかりつけ医に相談して無理のない運動から始めましょう。
また、運動直後30分以内に
・糖質
・たんぱく質
を含む食品を摂取すると、血流量アップが期待できて、熱を体の外に逃がす力の改善が見込めるそうです。
糖質とたんぱく質のバランスが良い牛乳1~2杯や、チーズ、ヨーグルトと糖分を一緒に摂るのもおすすめです。

体温調節機能が低下していると、具合が悪くても熱があまり出ない場合があるので食欲や顔色、血圧などを総合的に見て判断することが大切です。
ご高齢者本人が気づきにくいケースも多いので、周りの人は健康観察や居住環境の確認をこまめに行って健康管理のお手伝いをしていきましょう( ´ω` )/

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