桜が満開に近づいてきました。 花粉症をお持ちの方にはつらい季節でもありますね。
花粉症は粘膜や体内に花粉が多量に侵入することで、免疫反応が過剰に起こることで発症します。
高齢になると花粉症の症状が軽くなるとも言われていますが、花粉症の悩みを抱える高齢者も珍しくありません。
しかし高齢者の場合は花粉症ではなく、花粉以外の原因や病気の可能性もあるので混同しないよう注意が必要です。 「花粉や風邪でもないのに鼻水が止まらない」 「薬を飲んでもよくならない」 今の季節に鼻水が出ていても、花粉症だろう、と思ってしまいがちです。
しかし高齢者特有の鼻の病気があり花粉症の症状とよく似ています。 気になる鼻の病気について知っておきましょう! <老人性鼻炎> 花粉症とは 紛らわしい病気のひとつで、花粉症の鼻炎が花粉というアレルゲンに反応して起こるのに対し、この老人性鼻漏は加齢による鼻の粘膜の変化が原因となって起こります。
鼻粘膜には吸い込んだ空気(吸気)を温めて加湿したり、肺から出る暖かく湿り気のある空気(呼気)を冷やして再吸収する機能があります。 年齢を重ねることでこうした粘膜の働きが低下し、鼻の中の呼気に含まれる水分が鼻水となってしまうのです。
(特徴) ・無色透明の鼻水 ・くしゃみや喉の痛みなどの風邪症状が無い ・食事の時に鼻水が出やすい ・寝起きや朝に出やすい 他にも鼻水の原因として、通年アレルギー性鼻炎、感染性鼻炎、外傷や脳損傷による交感神経支配過誤、血管運動性鼻炎 などなどあります。
ここでもうひとつ問題になってくるのが、鼻づまりや鼻水などの放置は嗅覚の低下を招き 脳の萎縮を早める可能性があることです。
嗅覚は加齢により少しずつ低下していきますが、 重度の嗅覚障害がある人は正常な人に比べ、脳の萎縮が早く進み、認知症になりやすいことがわかってきました。
認知症の中でもアルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の発症の早期において、嗅覚障害があらわれることがあるのです。
加えて、認知症をともなわないパーキンソン病患者のうち、重度の嗅覚障害がある人は認知症を発症するリスクが高いことが指摘されています。
このことから、嗅覚機能の検査は認知症の早期発見に非常に有効だといえるでしょう。
そのためにも嗅覚に影響する鼻の病気はきちんと治療しておきたいですね!
以上のように、高齢者特有の鼻の病気には、花粉症との区別がむずかしいものがあります。
適切な治療のためには、専門医による診断が欠かせません。
鼻炎をこじらせて嗅覚障害から最悪は認知症へといった事にしないためにも、鼻の症状が気になるときは早めに耳鼻科で受診しましょう。
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