介護

高齢者の薬トラブル

こんにちは、訪問マッサージ鶴亀堂治療院です(^^♪

ご高齢者が、薬の飲み忘れや、飲み間違えたり、急に飲むのをやめてしまったりなど、薬のトラブルはありませんか?

処方薬は、病気を治したり、症状を軽くしたりするためにとても大切なものです。
しかし、ご高齢者は身体機能が低下しているため、薬の副作用や事故が起こりやすくなっています。

<ご高齢者に多い薬のトラブル>

●飲み忘れ、飲み違い
認知症の症状がなくても、薬を飲み忘れたり、勘違いして同じ薬を重ねて飲んでしまったりすることがあります。
視力が低下した方は、見た目が似ている薬は飲み間違いをしてしまう事もあるそうです。
また、錠剤やカプセルを包装シートのまま飲んでしまう事故も多いようで注意が必要になります。

●副作用
加齢によって肝臓や腎臓の機能が低下すると、薬の代謝と排せつに時間がかかり、薬が体内に長くとどまる傾向にあります。
また、ご高齢者は細胞内の水分量が減ることにより脂溶性の薬は身体に蓄積しやすくなります。
そのため、薬が効きすぎて思わぬ副作用が出る可能性が高くなってしまうのです。
特に5つ以上の薬を服用している方は、ふらつき、転倒などの副作用に注意が必要です。
その他の副作用としては
・もの忘れ
・食欲低下
・便秘
・排尿障害
・うつ
・せん妄
などがあげられます。
気になる症状が出た場合は、早めに医師や薬剤師に相談し、調整してもらいましょう。
また、便秘薬や鎮痛剤、漢方薬、抗アレルギー薬などのドラッグストアでも買える市販薬は、副作用や飲み合わせが軽視されがちなため、薬剤師などに確認してから、服用するようにして下さい。

●薬の飲み合わせ
2種類以上の薬が互いに影響し合い、薬の効果が変化することがあります。
その結果、
・薬の効き目が強くなりすぎる
・弱くなる
などの変化がおきてしまいます。
そのため、医師に処方してもらう薬のほかに、薬局等で買える薬やサプリメント、健康食品、食べ物にも注意が必要です。
特に気を付けたい食品は
・グレープフルーツ(ジュース)
・牛乳
・ヨーグルト
・チーズ
・納豆
・緑黄色野菜
・カフェイン
・アルコール
など、時間をずらせば大丈夫という訳ではなく、薬によっては、数日にわたって効果が持続するものもあり、その間に飲み合わせが悪いものを摂ると、影響を与える可能性があります。よく処方薬の注意を確認してから食べるようにしましょう。

●誤嚥・誤飲に注意する
飲み込む力が低下しているため、薬を飲む時にも注意と工夫が大切です。
錠剤やカプセル、粉薬が飲みにくい場合は、ゼリー状のオブラートを使うと飲みやすくなります。
また薬局で粉薬・液剤へ変更、錠剤の粉砕・溶解にも対応しているようなので、相談してみるのもいいかもしれません。
口の中が乾いている時は、水や濡らしたガーゼ等で湿らせてから服用しましょう。
寝たきりの方は、上体を約30度に起こしてから薬を飲ませ、服用後はしばらくそのままの姿勢を保つと安全に服薬出来ます。
誤嚥のリスクが高まるため、口腔内に薬が残っていないか確認することも大切です。

                       <対策>

・ひとつの薬局で薬を受け取り、お薬手帳も1冊にまとめる。
→かかりつけ薬剤師に薬の効果や副作用について確認してもらうと安心です。
なお、健康サポート薬局を活用すると、薬に関することだけではなく、介護や食事など健康に関することも気軽に相談できるようです。

・薬を一包化してもらう
→薬が多くて飲み忘れや飲み間違いが心配な方、薬をシートから取り出すのが困難な方は、かかりつけ薬局に、何種類かの薬を服用1回分ずつ1袋にまとめる一包化調剤をお願いする方法があります。
複数の医療機関から処方せんをもらっている場合でも可能な場合があるので、有料にはなりますが相談してみるのもいいでしょう。

・専用ツールの活用
→薬管理用のケースやカレンダーを利用すると、飲み忘れや飲み間違いを防ぐことができます。
他にも薬の包みに日付を書いておく、服用時間にアラームをセットしておくなどの方法も効果的です。
手が不自由でシートから薬を取り出しにくかったり、落としてしまったりする方は、簡単に薬を取り出せる補助器具や、他にも、スプレータイプ吸入薬のための吸入補助具、目薬用の点眼補助具、軟膏用の絞り出し器等の補助器具があるので活用してみましょう。

・管理をお手伝い
→認知症などでご自身での服薬管理が困難な場合は、家族の方がお手伝いしたり、近くにいらしゃらない方は介護ヘルパー、薬剤師がご自宅を訪問するサービスを利用などがありますので、医師や薬剤師、ケアマネジャーに相談してみましょう。

・薬の保存
→直射日光を避け、湿気の少ない涼しい場所で保管するのが基本です。
なかには冷所保存や遮光保存などが必要なものもありますので、それぞれの薬に適した保管方法をよく確認しましょう。

薬の量が増えると管理等が大変ではありますが、様々なサービスや補助具を活用して、上手に付き合っていきましょう( ´ω` )/

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