介護

高齢者の低体温症

こんにちは、訪問マッサージ鶴亀堂治療院です(^^♪

最近では毎日検温をされている方が増えてると思います。
検温は発熱の有無だけではなく、身体の変化や前回の体温と比べることにより身体の異常の早期発見にもつながります。

また体温は、脈拍、呼吸、血圧、意識状態などとともに、病態の現状を知る重要なバイタルサインであり、脈拍、呼吸、血圧などに比べて外的条件や精神状態に左右されにくいのが特徴で、その変動は、診断、治療などのひとつにもなっているのです。

寒さが残るこの時期に、体温の変化で特に注意が必要なのが「高齢者の低体温症」です。

高齢者は気温の変化に対する感覚や体温を調整する反応が衰えてきます。
更に加齢によって熱を生み出す機能をはじめ、身体のさまざまな機能が低下してきてしまうため、自然と体温も低くなってしまうのです。

そして体温の維持や気温の感覚に順応に対応することが出来なくなってきているため、高齢者の約半数が低体温症と言われており、しかも本人は自覚していないケースがほとんどだそうです。

高齢者が低体温になってしまうと、回復するのが困難で重症化してしまいます。

高齢者の低体温症は老人性低体温症と呼ばれ、雪山で遭難した時に起こるような生死に関わる低体温症状が、身体の中心部の体温が35℃以下になると起こります。
気温が18.3℃以下の室内でも発症してしまうことがあり、寒さの度合いに関係なくおこる恐ろしい疾患です。

《症状》
・意識がもうろうとしている
・皮膚が青白い
・身体が震えている
・ろれつが回らない
・顔がピンク色で腫れぼったい
・免疫力低下により風邪、インフルエンザ、肺炎などのリスクが上がる
・悪化による心臓発作 など

18.3℃以下の室内でも起きてしまうのは驚きですね。
そうなると身の回りにいる人がきちんと把握し、室温や防寒対策など適切なケアを行っていく必要があることが分かると思います。

そして電気代の節約や「このくらいの寒さなら我慢できる」などと考え、暖房を活用しない人が多いと言われています。
ですので部屋の温度調節は本人任せにするのではなく、周囲の人が意識的に行うことも必要です。

さらに深部体温を下げないためのポイント↓

・滑り止めがついた厚手のソックスを履く
・できるだけ重ね着や座るときはひざ掛けを使う
・こたつなどの暖房器具を設置する
・寝るときはパジャマ以外にアンダーウェアを着る
・高齢者本人の様子、身体状態をチェックする
・(可能であれば)持続的に半身浴を行う
・冷たいものを避け、白湯などの温かい飲み物を飲むようにする など

低体温症を発症する方は毎年増加傾向で、70歳以上の高齢者が屋内でになることが多いそうです。
春は近づいてきていますが、朝晩はまだまだ冷え込みます。
高齢者がいらっしゃるご家庭では注意していきましょう。

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