傷病後のうつ

こんにちは、訪問マッサージ鶴亀堂治療院です(^^♪

脳梗塞、脳出血などの脳血管障害になった後に、気持ちが暗くなったりやる気を無くしたり、悲観的になる方が多いと思います。

そのことを脳卒中後うつ病、または英語でPSD(Post-Stroke Depression)などと呼ばれており、脳血管障害患者の約3割の方がなるといわれています。

⚫重度の麻痺などの重い後遺症が出た方

⚫脳血管障害の後に言葉を忘れてしまったり、記憶力が悪くなったり、計算ができなくなったりなど知的な能力の認知機能障害や高次脳機能障害が出てしまった方

などが特になりやすい方の特徴であることが分かっています。

後遺症を抱えながら生きていくことは苦しいもので、気持ちが落ち込んだり、悲しくなったり、これは誰でも心理的に理解できる話だと思います。
またこういった心理的な負担、ストレス以外にも、脳血管障害による炎症や脳の神経ネットワークの障害といった脳の物理的、生物学的な問題がうつ症状を引き起こすこともあるだろうと考えられています。

うつ病になってしまうと、その後のリハビリがうまくいかなくなり、また後遺症からの回復もできなくなり、よってADL能力の改善を阻害することになってしまいます。
こうならないためにも、うつ病のしっかりとした治療が必要です。

《うつ病の症状》
・抑うつ気分、不安・焦燥感、自責感、劣等感、気分の日内変動
・思考制止、うつ病性妄想、希死念慮
・興味・関心の減退、活動性の低下
・食欲の減退、体重低下、疲労感・倦怠感
・入眠障害、早朝覚醒、熟眠感の欠如など
が挙げられます。

脳血管障害の発症により、健康状態の変化だけでなく仕事・経済状態への影響や生活スタイル、余暇や社会的活動、さらには家族関係などにも変化が生じうることになるため、とても大きなストレスを抱えてしまうことになります。

治療としては、薬物療法や適度な身体リハビリテーションが挙げられます。
他にもアニマルセラピー、アロマ療法、音楽療法でも改善される場合があります。

しかしそれだけではなく周りのサポートが必要であり、とても重要なことです。

でも、周りの人はどう接すればよいのか、どう励ませばいいのか、何をしたらいいのか分からないと思います。
そこでいくつかポイントを紹介します。

《関わり方のポイント》

✔孤立を防ぐこと

✔肯定的な関心を示す(気にかけているというメッセージを伝える など)

✔本人の自尊心が保たれる居場所や立場を確保する

✔悲観的な発言に対して、患者さんの気持ちを理解してあげる

✔相手の話をよく聴き、共感を伝える

✔安心して相手が話せるような態度をとったり、場を作る

✔患者さんのつらさを一緒に乗り越えるといったスタンスを取る

✔表出を強いることや過度に心配することを避け、ほどよい距離感で見守る

✔患者さんと共に考え、目標を設定する

✔目で見て分かる形(数値化など)での記録、目標の振返りを通してできたことは賞賛す

✔成功体験を積める機会を増やす など

障害を受け入れることは、難しいことです。
受け入れていくには本人の価値観の変化が必要だとされます。
その中では人格など内面的な価値が大切であると言われており、失ったと思っている価値は実は狭い範囲のものであったと気づくことなどが挙げられています。
また価値観の変化は体験を通してもたらされるものであり、入院期間の体験は病院内の人的、周りの方の関わり方、物的環境の影響が大きいそうです。

とても大変なことではありますが、周りの方は根気強く見守り、サポートしていくことが大切です。

絶対にあきらめないではなく、障害を受け入れて、新しい目標に向かい、夢がかなうように挑戦を続けていく気持ちが生まれると、身体も心も前向きになるのではないでしょうか。

また、脳血管障害以外でも
認知症
甲状腺機能障害
全身性エリテマトーデス
消化器疾患
心疾患
腎疾患
肝疾患
糖尿病など
の身体疾患でもうつ病が発症する場合があるそうです。
自身がうつ症状に気が付いていない場合が多いので、家族や介護者など周りの方が心の状態に注意していくことが大切です。
うつ状態は放っておかず、早めに診察を受けましょう。

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