介護

アロマテラピー(認知症予防)

こんにちは、訪問マッサージ鶴亀堂治療院です(^^♪

皆さんはアロマの香りによってすぐに眠れたり、リラックス出来て癒されたなんて経験はありませんか?

人間が持つ、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のいわゆる五感の中で嗅覚は情動(感情の動き)に直接伝わる感覚です。
このことから、ふっと漂ってきた特定の香りに、昔の体験や気持ちがよみがえることが嗅覚に関係しているのがわかると思います。

また脳科学の解明により、いい香りや好きな香りを嗅ぐことが、脳や身体によい効果があるのではと期待されています。

植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法をアロマテラピーといい、ベルギーやフランスでは、治療として病院で活用され、医療として研究も進んでいます。
日本においても美容、健康の増進、リラクセーション、スポーツ、介護や医療、予防医学などでも幅広く活用されています。

今回、アロマテラピーの効果において特に注目をしていきたいところは「認知症予防」です。

認知症の中で最も多いのはアルツハイマー病と言われています。
特徴としてもの忘れよりも前ににおいが分からなくなることが多いそうです。
これは、においを感じる脳の「嗅神経」が、早い段階でダメージを受けてしまうためと考えられます。

そこで認知症に対しアロマ療法を用いて鳥取大学が研究したところ、
・精油の持つリラックス効果により、認知症の周辺症状である不穏や興奮状態の改善
・睡眠障害の改善
・自己に関する見当識(自分が何者であるか、どこにいるのか、今はいつなのかなど自分の置かれている状況について把握すること)の改善
・認知機能の改善
などアルツハイマー型認知症の患者において、全てではないものの、一部の評価指標に改善が認められました。
特に、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者の改善が見られたそうです。

《認知症改善の効果が期待される精油》

【昼】
ローズマリー:
記憶力、集中力、注意力の向上を助ける、集中したい時、眠気をスッキリさせる、リンパや血行の流れをよくし、筋肉のコリ・冷えの解消 など

レモン:
冷静になりたい時や集中したい、やる気を高めたい時、抗菌・抗ウイルス作用、空気の浄化 など

この2種を配合した精油

【夜】
ラベンダー:
リラックス効果が高く、ストレスの緩和や快眠にとても効果的、皮膚の炎症を鎮め再生を早め
る、頭痛や肩凝りなど痛みの緩和 など

スイートオレンジ:
ストレスや不安など神経の緊張を緩和、気分を明るくしてくれる、緊張をほぐしくつろぎ感を与えてくれる など

この2種を配合した精油

精油をディフューザー(精油の香りを拡散する専用の道具)で拡散して、1日に数時間自宅で芳香浴をしたり、1日に数時間も芳香浴の時間をとるのが難しい場合は、アロマスプレーを衣類や寝具に吹きかけてもよいでしょう。
※レモンの精油は光感作の可能性があるので皮膚に使用後は、日光に当たらないようにしましょう。

アルツハイマー病患者は昼夜が逆転している場合も多いので、アロマにより1日の生体リズムを自律神経の作用に基づいて整え、起床後は交感神経を優位にして脳を活性化させます。
また就寝前は副交感神経を優位にして、活性化された脳を鎮めリラックスさせるという効果が期待されるため、昼・夜と違う効果のある精油を用います。

アロマを使用するにあたり注意点もいくつかあります。

✔人によっては過敏に反応することや、健康状態や体調によって不調をもたらすことがあるため、医師の治療や投薬を受けている場合、医師に確認する

✔初めて精油を使用される場合、パッチテストや使用量の半分以下で試す

✔高齢者に使用する際、精油の原液を飲むこと、皮膚につくこと、眼の中に入ることを避けるために手の届かないところで使用

✔火の気のないところで使用

✔化学合成品の精油は人体に影響を及ぼす場合があるため、オーガニックのものを選ぶ

✔用いる精油の性質を確認してから使用する

✔開封後は1年以内に使い切る、遮光性のガラス容器でキャップをしっかり締めて保存し、冷暗所で保管する

正しく使って健康に役立てていきましょう(^^♪

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