治療院

実は気が付きにくい下肢静脈瘤

こんにちは、訪問マッサージ鶴亀堂治療院です(^^♪

足の血管が浮き出てくる、足にコブができるなど「下肢静脈瘤」という病気の名前や症状を知っている方は多いと思います。
しかし、実はコブにはならなくても静脈瘤になっている方がいることをご存知ですか。

コブが無いため自分では静脈瘤だとは気が付かず、足のいろんな不快感で悩んでいる方が多いそうです。

ではなぜコブがないのに下肢静脈瘤にかかっているのでしょうか?

実は「血管がボコボコ浮き出てきた」という症状は、静脈瘤がかなり進行してから現われる末期症状だからです。
末期症状になる前の初期症状の段階ではボコボコしたコブはなく、
・足の血管が少し網目状に浮き出ている
・むくみ
・重だるさ
・足がつる
・足のほてり
・足のかゆみ
といった不快さを感じています。
その状態から、何十年もかけてゆっくりと進行してようやく見た目でもわかるコブになるのです。

下肢静脈は、血液を心臓にもどす役割の静脈の働きが悪くなるのが原因です。
静脈の働きが悪くなると、静脈の中にある弁の機能も悪くなり、血液の逆流が起きます。
その結果、足の静脈に過剰な血液がたまってコブのように膨らみます。
しかし、年齢的に若い方や発症して間もない頃は、まだ逆流した血液の量が多くないので、静脈もそこまで太くなりません。
また、若い方は肌に弾力がありますので、足のなかで静脈がふくらんでも抑えつけてしまうのです。
このため表面からはわからないですが、逆流が起こっているので本来心臓に返るべき血液が足にたまります。
そして静脈には、栄養分が少なく、疲労物質や炎症物質を含む血液が流れているので、足のだるさや重さなどの症状が出るのです。

潜在的に下肢静脈瘤の症状で悩まされている患者さんは、30歳を超えると2人に1人いるそうです。
そして、出産経験のある女性の2人に1人が下肢静脈瘤を発症するとも言われています。
また、
・遺伝
・長時間立ちっぱなしや座りっぱなしなど長い時間同じ姿勢
・肥満
・加齢
などで静脈に負担がかかり、血液がうまく循環できなくなり、下肢静脈瘤になるリスクもあがります。

放置しておくと日常生活に支障きたすことがありますので、進行を遅らせるためにも早めに予防をすることが大切です。

                         《予防法》  

⚫日常生活から足を積極的に動かす!!
足を動かすことで、ふくらはぎの筋肉がポンプの役目をして、足の先から心臓へ血液を押し上げますので、血液が足に滞留せずに下肢静脈瘤を防止することに繋がります。

・毎日軽い運動や散歩を30分程度する

・エレベーターやエスカレーターをなるべく使わずに階段を使う
※毎回使わないのではなく、1日5回使うなら2回は階段を使うようにする

・電車やバスで移動するときに、一駅前で降りて歩くようにする・天気が良い時など車ではなく自転車や徒歩で移動する
など、日常の生活の中で意識して足を動かす機会を増やすといいでしょう。
また歩く時は、歩きやすい靴を履いて、かかとから地面に着いて歩くように心掛けるとより効果的です。

⚫足に出来るだけ血液をためないように注意!!
長時間の連続した立ち仕事はさけ、立ち仕事中は定期的に5~10分間は、できれば足を心臓より高くして休息するようにしましょう。
また足の静脈の流れを良くするために、立ちっぱなしではなく、足踏みをしたり、歩き回ったりして筋肉を動かし、 足の筋肉を使い、筋肉の血管に対してのポンプ作用が高めましょう。

夜寝るときには、 クッションなどを使用して足を少し高くして休みましょう。
膝が伸びていると疲れる上に、静脈の血液の流れが悪くなります。
ですので、枕や座布団を使い、膝の下に入れるようにして足が少し曲がるようにして眠ります。

●医療用弾性ストッキングの着用!!
下肢静脈瘤を予防する手段として最も効果です。
立つことが多い方は、症状が出始める前から医療用弾性ストッキングを着用することで、下肢静脈瘤の予防だけでなく、足のダルさやむくみなどにも効果があります。
症状によって様々なサイズや形、圧迫率の医療用弾性ストッキングがありますので、医師の診察、サイズを測定し、適切なストッキングを着用してください。

●入浴時や就寝前のマッサージをする!!
寝る前や入浴時・入浴後に座った状態で、
ふくらはぎを手のひらで下から上にさするように2,3分のマッサージを行います。
足の血液を心臓へ送るように手のひらで優しく押し上げて下さい。
入浴時や就寝前だけではなく、空いた時間にこのマッサージを1日数回行う事で、下肢静脈瘤の予防・改善になります。

●生活習慣を整える!!
肥満は下肢静脈瘤を引き起こす一つの要因となります。
適度な運動や規則正しい生活、バランスのとれた食生活などを心がけましょう。

自分では気づきにくいため 、足に気になる症状があれば一度、心臓血管外科・一般外科・皮膚科・形成外科・下肢静脈瘤を専門に扱うクリニックなどの病院を受診してみましょう( ´ω` )/

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